キタジマ クミコ
Kitajima Kumiko
北島 久視子 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 膵移植におけるマージナルドナーの基準と限界点 |
会議名 | 第50回日本移植学会総会 |
主催者 | 島津元秀 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎三宮彰仁, 中島一朗, 三木克幸, 小川勇一, 岩藤和広, 甲斐耕太郎, 村上徹, 小山一郎, 北島久視子, 渕之上昌平 |
発表年月日 | 2014/09/12 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | 当科では2014年4月までに32例の脳死下膵・膵腎移植(生存率100%、膵生着率81%)を行っている。ドナーについて米国の基準、Minesota Criteria(1.年齢45歳以上 2.死因が脳血管障害)とPittsburgh Criteria(1.年齢45歳以上2.不安定な血行動態 3.心停止ドナー)に当てはめてみると当科の32例中23例がマージナルドナーに該当した。、しかもそのほとんどが複数以上の因子が重なることになる。これは非常に厳しい条件のもとで膵移植を行っていることを意味するが、レシピエントに良好な成績が得られている点からしても、米国の基準はわが国の現状に沿ったものではないと考えられる。そこでわれわれは、マージナルドナーにおける東京女子医大としての基準を考案した。まず動脈硬化の存在を示唆する因子として年齢、死因、肥満の三つをあげ、死戦期臓器障害の存在を示唆する因子として心肺停止時間に着目した。すなわち、1.年齢60歳以上、2.死因が脳血管疾患、3.BMI25以上、4.心肺停止時間が30分以上、の4因子のうち2項目以上該当する場合は、ドナーとしての適応は慎重に検討することを原則としている。この基準を当科の症例にあてはめてみると、2項目以上該当したのは32例中4例のみであった。一方レシピエント側もハイリスクレシピエントが増加しているため、個々の事例ごとにドナーとレシピエント双方の組み合わせを考慮し、総合的に判断することが望ましいと考える。 |