アラシキ ノブト
Arashiki Nobuto
新敷 信人 所属 医学部 医学科 職種 助教 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | コレステロール移動亢進が溶血の原因となる可能性の検討 |
会議名 | 第56回日本脂質生化学会 |
主催者 | 日本脂質生化学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎新敷信人, 高桑雄一 |
発表年月日 | 2014/06/07 |
開催地 (都市, 国名) |
大阪府 |
学会抄録 | 脂質生化学研究 56,231 2014 |
概要 | 赤血球とリポタンパク質の間で、遊離型コレステロール(FC)が移動していることは古くから知られている。我々は、原因不明の溶血性貧血の患者において、赤血球膜からFCが半減していることを見出した。この患者では、FCの移動がリポタンパク質側に偏っていると仮説を立て検証することを本研究の目的とした。
赤血球と精製したLow-density lipoprotein(LDL)、High-density lipoprotein(HDL)のいずれかを、3H-FCで標識し混和すると、双方向の移動が観察された。特にHDLでは、赤血球由来の放射活性を持ったエステル型コレステロールが生成していたが、Lecithin-Cholesterol Acyltransferase(LCAT)活性を中和抗体等で阻害するとその移動は抑制された。また、LCAT活性を抑制するハプトグロビンも同様に移動を減少させた。 赤血球とリポタンパク質間でFCの移動が双方向に生じ、HDLではLCATによるFCのエステル化が移動量を決定していた。本患者は、血漿中にハプトグロビンが存在せず、LCAT活性を抑制できないことで赤血球膜からFCが減少し、溶血性貧血を呈していると考えられた。 |