タムラ マナブ
Tamura Manabu
田村 学 所属 研究施設 研究施設 職種 准教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 初発Grade2・3神経膠腫における放射線ACNU base化学療法後の妊孕性 |
会議名 | 日本脳神経外科学会第72回学術総会 |
学会区分 | 国際学会及び海外の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎生田聡子, 村垣善浩, 丸山隆志, 新田雅之, 田村学, 安田崇之, 岡本沙織, 今中康介, 反田茜, 伊関洋, 岡田芳和 |
発表年月日 | 2013/10/16 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜市 |
学会抄録 | 日本脳神経外科学会第72回学術総会 プログラム 202 |
概要 | 1G-O010-01 一般口演:グリオーマ 化学療法
【背景】化学放射線療法(CRT)後の妊娠・出産は生殖機能への影響のため一般に困難と考えら れている。治療後の妊孕性に関して乳癌での報告はあるが、gliomaにまとまった報告はな い。Glioma グレード2・3(G2・G3)は平均年齢が若く、治療後に出産を望む女性は多い。今回 Glioma摘出術後、CRTまたはそのいずれかを行った女性の妊孕性について後方視的に調査し た。 【対象と方法】2000~2012年に手術した初発WHO G2(226例)・G3(175例)中で、出産経験が ない16-45才の女性61例のうち、術後に化学療法and/or放射線療法が施行され終了した30例 (G2 13、G3 17)を対象とした。ACNUベースCRTが21例 (ACNU単剤6例、vincristine併用 7例、PAV療法6例)、放射線単独療法8例、化学療法(PAV)のみが1例であった。患者の妊娠・出 産率は非後療法群(31例、平均31.4才)、及び日本の人口動態で示された出産率と比較した。 【結果】対象は年齢18-42(平均32.1)才、5年生存率91.5%であった。術後からの観察期間2.1 -12.6(中央値5.1)年、その間に3例が計4人の正常児を出産、さらに3例が現在妊娠中であ る。6例のうち4例はCRT、1例は化学療法、1例は放射線療法のみを施行した。後療法終了から 妊娠までの期間は0.2-10.3(平均3.5)年であった。対象30例中、6人が計7出産を迎える予定 であり、非後療法群31例中5人の計6出産と有意差はなかった(P=0.9495 ChiSq)。また治療群 の平均出産人数が0.23人(観察期間中央値4.8年)となり、日本人女性が15-44歳の30年間に出 産する平均人数1.48人(5年間に換算すると0.246人)と比較し、ほぼ同等であった。 【結語】CRT後のG2・3 Glioma患者の妊娠・出産において、CRTの影響はほぼなく、人口統計 と同等の妊娠出産が期待できる。 |