タムラ マナブ
Tamura Manabu
田村 学 所属 研究施設 研究施設 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 術中皮質刺激とアアプデートナビゲーションにて言語野の可塑性を確認しえたグリオーマの一例 |
会議名 | 第11回日本Awake Surgery研究会 プログラム・抄録集 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎齋藤太一, 丸山隆志, 村垣善浩, 田村学, 伊関洋, 岡田芳和 |
発表年月日 | 2013/08/24 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
学会抄録 | 第11回日本Awake Surgery研究会 プログラム・抄録集 32 |
概要 | 優位側前頭弁蓋部 glioma は言語運動領域に存在するため、摘出により永続的な言語機能障害が生じる可能性が高く、摘出度が制限される。一方で、glioma は、手術による摘出度と予後が関連しており、病変部の最大限の摘出が望ましい。そのため Eloquent 領域の gliomaに対しては、覚醒下手術が積極的に取り入れられ、神経脱落症状を最小限に留め、かつ可
能な限りの病変部の摘出が図られている。最近では、Low grade glioma(以下 LGG)など腫瘍の進展が比較的ゆっくりしている病変においては、神経可塑性による神経再構築が行わ れ、病変部が eloquent area で摘出不能であった場合でも、その後の神経再構築により、後 に病変部の摘出が可能であった症例の報告が散見される。このような症例に対しては、多段階的な手術を提唱する報告も認められる。今回、我々は初回手術で腫瘍が broca 領域に及んでいたため部分摘出にとどまったが、4 年後の 2 回目の覚醒下手術にて broca 領域の移動を皮質電気刺激にて確認し、初回手術で摘出できなかった領域の腫瘍を摘出できた症例 を経験した。本症例に対して、術中 MRI 撮影、またその画像を用いたアップデートナビゲ ーションを併用し、術中の画像所見でも、言語野の移動を確認し得た。腫瘍は亜全摘出され、術後永続的な言語機能障害は認めず、社会復帰された。本症例を含め、過去の報告を渉猟し、神経可塑性の概念を含めた eloquent 領域の LGG の治療方針について考察する。 |