カワシマ アキツグ
Kawashima Akitsugu
川島 明次 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 乳児もやもや病の血行再建術 |
会議名 | 日本脳神経外科学会 第70回学術総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
発表者・共同発表者 | ◎乙供大樹, 川島明次, 藍原康雄, 山口浩司, 岡田芳和 |
発表年月日 | 2011/10/13 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜 |
概要 | 【はじめに】乳幼児のもやもや病症例は予後が悪いといわれている。特に乳児症例は進行が速く、啼泣などのコントロールが難しい上に、技術的に外科的治療も困難といわれている。今回我々は、1歳児もやもや病4手術症例を経験したので報告する。
【対象・方法】1歳2ヶ月~1歳11ヶ月の乳児であり、痙攣発作、または半身の脱力発作でもやもや病を指摘された4症例。両側直接バイパス + 間接バイパス術を施行し、臨床経過・画像所見を詳細に検討した。 【結果】いずれの症例も症状の進行は激烈であり、2例で梗塞後急性期に手術を施行したが、これによる手術合併症はなかった。術後一か月で同側脳梗塞となった症例が1例(1側)あったが、両側術後経過は現在のところ概ね良好である。フォローアップ脳血管撮影上のバイパス血流の発達にはそれぞれ差を認めた。直接、間接バイパスともに良好な発達を得られた症例、直接バイパスよりも間接バイパスからの血流が良好な症例、直接血行再建からの血流のみで、間接バイパスからの血流の流入がほとんど認められない症例と多彩であった。 【結論】乳児もやもや病は症状の進行が激烈であり、啼泣などのコントロール困難な要因が多いことから早期の加療が必要である。患児が乳幼児の場合、症状の訴えができないケースが多いが、両側とも進行性であり、左右の優先術側の決定は困難であるが重要である。血行再建術に関しては全例において直接血行再建術が可能であった。間接血行再建からの血流の発達は4例中1例ではほとんど認めなかったことからも、乳児もやもや病においても間接血行再建のみならず、直接血行再建の重要性が示唆された。 |