カタオカ ヒロシ   Kataoka Hiroshi
  片岡 浩史
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   講師
言語種別 日本語
種別 部分執筆
表題 胆管交通性感染肝嚢胞に対して胆管バルーン併用硬化療法で感染制御,瘻孔閉鎖できた一例
書名 日本透析医学会雑誌
ISBNコード 0914-7136
版・巻・頁 57,467頁
出版社(一社)日本透析医学会
出版地
(都市, 国名)
東京, 日本
著者・共著者 須山 真弓子, 田中 彩之, 関 桃子, 潮 雄介, 小林 静佳, 真壁 志帆, 眞部 俊, 片岡 浩史, 星野 純一
発行年月 2024/05
概要 【症例】ADPKDで維持透析中の肝嚢胞感染を反復する71歳男性.X年9月に肝嚢胞感染を再燃し,抗菌薬投与,嚢胞ドレナージを行った.ドレーン抜去後より腹痛,腹水増加を認めドレーンを再留置したところ1日1000mLの胆汁様排液が持続した.造影で嚢胞胆汁瘻,左肝内胆管の圧排による内圧上昇が疑われ,減圧目的に胆管ステントを留置した.しかし瘻孔は残存したため,胆管ステント抜去,瘻孔部胆管内バルーン拡張下で嚢胞へエタノールを注入したところ瘻孔閉鎖し,ドレーン抜去できた.
【考察】肝嚢胞の中には胆管交通性肝嚢胞が存在し,その場合は外科的治療の報告がある.エタノール注入も選択肢の一つだが胆管交通例では胆管への薬剤流入により硬化性胆管炎を惹起し得る.本症例は合併症回避のためバルーン拡張併用により胆管への薬剤流入を防ぎ瘻孔閉鎖できた症例であり文献的考察を踏まえ報告する.