イイダ トモヒロ   IIDA Tomohiro
  飯田 知弘
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   教授・基幹分野長
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 アトピー性角結膜炎の治療中に再発した両眼角膜ヘルペスの1例
掲載誌名 正式名:眼科臨床紀要
ISSNコード:18825176
掲載区分国内
出版社 眼科臨床紀要会
巻・号・頁 14(12),843-847頁
著者・共著者 梯 瑞葉†, 木全 奈都子, 森 優, 篠崎 和美, 高村 悦子, 飯田 知弘
担当区分 最終著者
発行年月 2021/12
概要 目的:アトピー性角結膜炎(以下;AKC)に対し、ステロイド、免疫抑制点眼治療中に両眼の角膜ヘルペスを認めた症例を経験したので報告する。症例:46歳、男性。AKCの治療のため紹介受診。アトピー性皮膚炎、左角膜ヘルペス、右角膜潰瘍の既往がある。矯正視力右眼(0.5)、左眼(0.4)。両アトピー性眼瞼炎、角膜全面に点状表層角膜炎(SPK)、下方に角膜混濁を認めた。実質型角膜ヘルペスを伴うAKCと考え、ステロイド点眼薬にタクロリムス点眼薬を追加し経過をみていたところ、2.5ヵ月後、左眼に樹枝状角膜炎を発症した。ステロイド、タクロリムス点眼薬を中止し、アシクロビル眼軟膏投与により樹枝状角膜炎は消失したがAKCが悪化。AKCの治療を再開したが3週間後に左眼に樹枝状角膜炎が再発。アシクロビル眼軟膏に変更し樹枝状角膜炎は消失した。その後AKCの治療を継続していたが、インフルエンザのため通院が途絶え、点眼も中断された状態で1.5ヵ月後に再診したところ両眼に樹枝状角膜炎を認め、左眼には輪部炎を伴っていた。アシクロビル眼軟膏とステロイド内服で治療し角膜所見は改善し両眼矯正視力1.2となった。現在、角膜ヘルペスの再発に注意しながらAKCの治療を継続している。結論:角膜ヘルペスの既往があるAKC患者では、ステロイド点眼薬、免疫抑制点眼薬投与中には角膜ヘルペスの再発も考慮し、2〜3週間程度の短い間隔で診察を行い、経過観察する重要性が示唆された。(著者抄録)
文献番号 VC15160008<Pre 医中誌>