ヌノダ シンイチ   SHINICHI NUNODA
  布田 伸一
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   特任教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 急性心筋梗塞による心室中隔穿孔を合併した1例
掲載誌名 正式名:東京女子医科大学雑誌
略  称:東女医大誌
ISSNコード:0040-9022/2432-6178
掲載区分国内
出版社 東京女子医科大学学会
巻・号・頁 80(8),227-230頁
著者・共著者 橋本雪司†, 菊池朋子, 下倉和修, 布田伸一, 大塚邦明
発行年月 2010/08
概要 今回、急性心筋梗塞による心室中隔穿孔合併症例を経験したので報告する。症例は高血圧、糖尿病で近医通院中の78歳女性。H21年9月19日夜に胸部違和感を自覚。自宅で様子を見ていたが改善せず、翌日当院内科外来を受診した。心電図上、V1~V6でQSパターンおよびST上昇を認め、広範囲前壁の急性心筋梗塞と診断し緊急入院とした。血圧128/76mmHg、脈拍78回/分と全身状態は安定しており、発症から18時間以上経過していたためICUで保存的に管理した。第3病日、心原性ショックとなったが、人口呼吸器管理およびカテコラミンの投与にて、徐々に血圧は上昇し利尿が得られるようになった。第5病日、胸骨左縁第4肋間にLevine IV/VIの収縮期雑音を聴取した。心エコー上、心室中隔の短絡血流および推定右室圧の上昇(64mmHg)を認め、心室中隔穿孔の合併と診断した。その後の心臓カテーテル検査では冠動脈造影上、左前下行枝#7に99%狭窄病変を認め、左室造影上、前壁から心尖部にかけて心室瘤を形成し心基部中隔の穿孔部より左右短絡を認めた。右心カテーテル検査上、収縮期右室圧の上昇(65mmHg)と、右心房から右心室にかけて57%から86.9%とO2 step upを認めた(シャント率70%)。翌日、心臓血管外科に転科となり、10mm程度の心室中隔穿孔に対してパッチ閉鎖術が施行された。術後は合併症なく順調に経過している。(著者抄録)
文献番号 2011011117