マチダ タカエ
  町田 貴絵
   所属   看護学部 看護学科
   職種   教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 地域で生活する統合失調症者の病いとの「折り合い」のつけ方 テキストマイニング分析を用いて
掲載誌名 正式名:日本健康医学会雑誌
ISSNコード:13430025
掲載区分国内
出版社 日本健康医学会
巻・号・頁 27(3),266-273頁
著者・共著者 瀬戸口 ひとみ, 糸嶺 一郎, 町田 貴絵, 鈴木 英子
発行年月 2018/10
概要 【目的】本研究は統合失調症を持つ人の生活史の語りからテキストマイニングを用いて「折り合い」のつけ方を明らかにすることで今後の看護援助の一助とすることを目的とした。【方法】自分の病いを認識し現在の生活を肯定的にとらえて地域で一年以上生活している当事者を対象とし、半構造的インタビューを実施した。インタビューで得たデータをコンピュータによって数量化・視覚化し、また、言葉と言葉の関係性についても共起分析による可視化が可能なため、含まれている語の頻度や共起分析から特徴を理解することができると考えテキストマイニングソフト「トレンドサーチ2015」(SSRI)を用いて分析した。【結果】研究対象者は、男性4名、女性5名であった。平均年齢は、46.6歳であった。発病年齢は9名中7名が10代であった。テキストマイニングで表されたキーワードで最も出現頻度・重要度が高かったのは『思う』であった。『思う』とつながりが最も強かったのは『よい』であり、次につながりが強かったのは、『出来る』『楽しい』であった。『薬』は『飲む』『効』と強いつながりを示していた。【結論】『思う』と『よい』が強いつながりを示した。次に『出来る』『楽しい』が強いつながりを示した。『よい』状態を認識することは当事者にとって重要なことであることが明らかになった。『出来る』は、本人の言葉から他者が当事者の持てる力に働きかけた結果、自信を持つことで起きた『出来る』であり、『受け入れる』にとって重要なワードであった。当事者は『薬』を『飲む』ことを重要と考え『効』ことを実感していた。「病いを受け入れ」ることで「生活・仕事を楽しむ」ことが当事者にとって自分らしく生きることにつながるということが明確になった。そのために不足している支援をアセスメントし、不足している支援が受けられるようにかかわることが必要と考える。(著者抄録)
文献番号 2019007134