カコガワ ジユン
  水主川 純
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   教授・基幹分野長
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 産褥期にウィルス性髄膜炎を発症した1例
掲載誌名 正式名:日本産科婦人科学会東京地方部会会誌
ISSNコード:02885751
掲載区分国内
出版社 (一社)東京産科婦人科学会
巻・号・頁 57(4),550-554頁
著者・共著者 中西 美紗緒, 佐藤 茉弥, 池田 悠至, 岡 朱美, 水主川 純, 桝谷 法生, 定月 みゆき, 五味淵 秀人, 箕浦 茂樹
担当区分 筆頭著者,責任著者
発行年月 2008/12
概要 ウィルス性髄膜炎は、妊娠産褥期に合併することは極稀である。一般的に小児にみられ、予後良好で、多くは2〜3週間以内に治癒することが多い。臨床症状は、主に頭痛、発熱、項部硬直などである。髄膜炎の頭痛は眼症状を伴うことがあり、そのような症状が妊婦に生じた場合に、妊娠高血圧症候群や子癇などの産科救急疾患と髄膜炎、脳炎、くも膜下出血などの救急疾患との鑑別を要すると共に、迅速に診断し、治療にあたるべきである。今回、帰国直後に妊婦健診未受診のまま陣痛発来のため救急搬送され、分娩後にウィルス性髄膜炎と診断された1例を経験したので報告する。症例は、37歳、6回経妊6回経産、シンガポールより帰国直後に陣痛発来し、救急車要請し当院へ母体搬送された。分娩後、頭痛、高血圧、発熱を認め、妊娠高血圧症候群と診断し降圧薬を開始。また各種感染症を疑い、精査したが明らかな起因菌は同定されなかった。その後、子癇前駆様症状を認め診察したところ項部硬直を認めた。緊急CTを施行し頭蓋内出血を否定後、腰椎穿刺による髄液検査を施行し最終的にウィルス性髄膜炎と診断した。アシクロビルを点滴開始し、症状は改善し血圧も速やかに正常化した。産褥後11日目に無事退院となった。(著者抄録)
文献番号 2009128053