ナカバヤシ アキラ
  中林 章
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   准教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 妊娠34週における穿孔性虫垂炎の1例
掲載誌名 正式名:日本産科婦人科学会神奈川地方部会会誌
ISSNコード:09102485
掲載区分国内
出版社 神奈川産科婦人科学会
巻・号・頁 44(2),168-171頁
著者・共著者 後藤 優美子, 秋葉 靖雄, 増田 健太, 梅津 桃, 中林 章, 青野 一則, 渡邉 豊治, 小西 康博
発行年月 2008/01
概要 39歳女(1経妊1経産)。患者は33歳から両側腎結石の既往があった。今回、妊娠17週頃に腎結石の発作が2回あり、24週頃に右上腹部痛を認めたが、この時点では積極的に虫垂炎を疑う所見はなかった。しかし、その後、34週2日目に右腹部痛および嘔吐、歩行困難、発熱が出現し緊急入院となった。泌尿器科では結石による疼痛や尿路感染の可能性は否定されたが、超音波検査では腹水貯留がみられ、穿刺吸引で膿性腹水が認められた。虫垂炎穿孔の可能性を念頭に置き、急性腹膜炎と診断し、緊急開腹手術を施行したところ、妊娠子宮のため腹膜炎の原因が同定できず、小児科医をコールして帝王切開術が優先された。そして腹腔内検索にて子宮の右上後面と盲腸・小腸間膜の強固な癒着が確認された。そこで、癒着剥離を行い、初めて壊死した虫垂様管状構造物と盲腸漿膜下の膿瘍形成が認められた。回盲部切除術ならびに回腸上行結腸吻合術を行った結果、術後診断は壊疽性虫垂炎、汎発性腹膜炎であった。全身状態は良好で、術後16日目には母子ともに軽快退院となった。
文献番号 2008175175