ハセガワ タイジ
  長谷川 泰司
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   講師
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 滲出型加齢黄斑変性に対する多数回の抗血管内皮増殖因子薬治療を契機に発症した交感性眼炎の1例
掲載誌名 正式名:日本眼科学会雑誌
ISSNコード:00290203
掲載区分国内
出版社 (公財)日本眼科学会
巻・号・頁 124(9),713-719頁
著者・共著者 古泉 英貴, 長谷川 泰司, 丸子 一朗, 飯田 知弘
担当区分 2nd著者
発行年月 2020/09
概要 背景:抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬治療は現在,滲出型加齢黄斑変性(AMD)の標準治療としての立場を確立している.今回,滲出型AMDに対する多数回の抗VEGF薬治療を契機として発症したと考えられる交感性眼炎の症例を経験したので報告する.症例:76歳男性.2ヵ月前からの右眼視力低下を主訴に東京女子医科大学病院眼科を受診.右眼ポリープ状脈絡膜血管症の診断にてアフリベルセプト硝子体内注射(IVA)による治療を開始した.治療開始から3年6ヵ月後に25回目の右眼IVAを施行,その1ヵ月後に両眼視力低下を自覚したため予約外受診.両眼黄斑部に網膜剥離と脈絡膜の著明な肥厚がみられた.蛍光眼底造影検査で視神経乳頭と脈絡膜の炎症所見,全身検査で髄液細胞増多所見を認めた.眼所見および全身所見はVogt-小柳-原田病に合致するものであったが,先行する硝子体内注射の既往があり,交感性眼炎の診断となった.結論:滲出型AMDに対する多数回の抗VEGF薬治療の経過中に発症した交感性眼炎の症例を経験した.抗VEGF薬治療中に急な両眼視力低下を訴える症例では交感性眼炎の可能性も念頭に置く必要がある.(著者抄録)
文献番号 U918580005<Pre 医中誌>