ホシノ ジュンイチ   Hoshino Junichi
  星野 純一
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   教授・基幹分野長
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読なし
表題 透析時運動指導等加算がもたらした透析医療の変革 透析医が考える透析時運動指導の普及とその問題点
掲載誌名 正式名:日本透析医学会雑誌
ISSNコード:13403451/1883082X
掲載区分国内
巻・号・頁 58(Suppl.1),448頁
著者・共著者 星野 純一
担当区分 筆頭著者,責任著者
発行年月 2025/06
概要 透析患者の高齢化を迎え,運動療法・栄養療法を中心とした腎臓リハビリテーションの考え方が広まりつつある.わが国では2022年より透析時運動指導等加算が世界で初めて保険収載され,療養上の必要な訓練に一定の評価がされることになった.2023年末の統計調査において,透析中の運動療法は全国の6.2%の患者に施行され,その50.9%に栄養療法が1年以内に併用されていた.生活活動度と運動療法の関係をみると,50%以上起居可能な患者により多く施行されており,将来のADL低下予防を目的とした施行が多い実態が示された.過去のSystematic Reviewによって透析患者に対する運動療法の様々な効果は明らかにされており,積極的に運動療法を行うことはADL向上も含めた予後改善に繋がる可能性がある.一方で,全国アンケート調査では,実施施設の約80%が90日間の保険算定後も運動療法継続を希望している一方で,人手・器具不足,実施方法が不明などの理由により,施行意思はあるものの実施できていない施設が44%存在することも示されている.今後の普及のためには,1.標準的な治療法の更なる普及,2.エビデンスの確立,3.90日間の算定期間の是非,4.運動療法の質の担保と効果判定,の4点を明らかにしていく必要がある.現在日本腎臓リハビリテーション学会では診療ガイドラインの改訂や動画サイトを利用した啓蒙活動などが行われており,高齢化した透析医療において質の高い指導法がさらに普及していくことが期待される.一方で限定された保険算定は今後の課題であろう.このセッションでは,今後の透析患者の予後向上に向けて,運動療法の展望および問題点について議論できればと考えている.