ツチヤ ケン   TSUCHIYA Ken
  土谷 健
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   客員教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読なし
表題 【Uremic Toxinは既に見つかったのか?】FGF23は尿毒症性物質か?
掲載誌名 正式名:医工学治療
ISSNコード:13441221
掲載区分国内
出版社 (NPO)日本医工学治療学会
巻・号・頁 37(2),92-99頁
著者・共著者 土谷 健, 川口 祐輝
担当区分 筆頭著者
発行年月 2025/09
概要 骨由来ホルモンである線維芽細胞増殖因子23(FGF23:fibroblast growth factor 23)は、低リン血症性くる病(Nat Genet.2000)および癌性骨軟化症の患者(Proc Natl Acad Sci USA.2001)から、その蛋白および遺伝子配列が決定された。さらにその遺伝子のノックアウトマウスの表現型が、1997年に報告されたKlotho遺伝子(Nature1997)のノックアウトマウスと類似することから、両者の関連が推定され、最終的に骨から分泌されるFGF23と腎尿細管に発現するKlotho蛋白を補因子とするFGF受容体(FGFR:FGF receptor)の相互作用により、腎でのリン輸送の調節系を形成し、ビタミンDおよびPTHとネットワークを形成することが明らかにされた。FGF23は、リン制御の生理活性が本来の働きと考えられていたが、保存期の慢性腎臓病(CKD:chronic kidney disease)において、その血中レベルの上昇は、将来的な患者の予後不良因子であることが指摘された。さらに、直接的な心筋の障害作用や、臨床的に心肥大、心不全のリスク因子としての報告も多数みられるようになってきている。最近、FGF23に対して、直接的に働いて、その作用を制御する薬剤も登場しているが、本来、保存期から透析期にかけて、いかなる働きをなし、また、透析期の存在意義についても不明な点が多い。生理作用は明らかにされつつあるが、CKD状態では、むしろ尿毒症性物質と作用している可能性もある。残念ながら、その測定は保険診療の枠になく、実臨床で容易に測れない実情であるが、CKDの進行過程で重要なバイオマーカーでありながら、その意義は不明な点が多く、解明がまたれている。(著者抄録)
文献番号 Z910350006<Pre 医中誌>