ニッタ コウサク
NITTA Kousaku
新田 孝作 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 客員教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 常染色体優性多発性嚢胞腎患者における高リン血症と腎予後の関連(Association of hyperphosphatemia with renal prognosis in patients with autosomal dominant polycystic kidney disease) |
掲載誌名 | 正式名:Clinical and experimental nephrology 略 称:Clin Exp Nephrol ISSNコード:13421751/14377799 |
掲載区分 | 国外 |
出版社 | (一社)日本腎臓学会 |
巻・号・頁 | 29,75-82頁 |
著者・共著者 | Nitta Kosaku, Kataoka Hiroshi, Manabe Shun, Makabe Shiho, Akihisa Taro, Ushio Yusuke, Seki Momoko, Tsuchiya Ken, Hoshino Junichi, Mochizuki Toshio |
担当区分 | 筆頭著者 |
発行年月 | 2025/01 |
概要 | ポリシスチン蛋白をコードする遺伝子の異常によって腎臓に嚢胞が多数発生する遺伝性疾患である常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者における血清リン(P)濃度と腎予後との関連について検討した。高リン血症の治療薬を服用していないADPKD患者235例(年齢中央値46歳)を対象とした。多変量コックス回帰分析の結果、血清Pの1mg/dL増加(HR:2.03、P<0.0001)が腎疾患進行の有意な危険因子であった。同様に、高リン血症(P>3.5mg/dL、HR:2.05;P>4.0mg/dL、HR:1.90;P>4.5mg/dL、HR:2.78;P>5.0mg/dL、HR:27.22)は腎予後と有意に関連していた。Kaplan-Meier解析では、P>3.5mg/dLの患者は高リン血症のない患者に比べて腎生存率が有意に低かった(log-rank検定、P<0.0001)。同様の結果は、P>4.0mg/dL、P>4.5mg/dL、およびP>5.0mg/dLでも観察された。P>3.5mg/dLのADPKD患者の2年腎生存率は、全体で66.7%、CKDステージ4~5の患者では41.4%であった。P>4.0mg/dLのADPKD患者では、2年腎生存率は全体で46.8%、CKDステージ4~5の患者では28.2%に低下し、予後が非常に悪かった。以上より、ADPKD患者において高リン血症は腎予後と関連していた。 |
DOI | 10.1007/s10157-024-02568-6 |