オマタ タク   OMATA Taku
  小俣 卓
   所属   医学部 医学科(附属八千代医療センター)
   職種   准教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 4回のアドレナリン投与を要したカシューナッツによるアナフィラキシーショックの1例
掲載誌名 正式名:東京女子医科大学雑誌
ISSNコード:00409022/24326178
掲載区分国内
出版社 東京女子医科大学学会
巻・号・頁 94(1),10-14頁
著者・共著者 北澤 崇†*, 武藤 順子, 小俣 卓, 髙梨 潤一
発行年月 2024/02
概要 6歳男児,小学1年生,カシューナッツアレルギーを指摘されていた。学校給食で誤配膳されたカシューナッツを3粒摂取した.摂取後から嘔気が出現したが教室掃除を行った.その後発疹,そう痒感が出現しオロパタジン塩酸塩内服した.症状改善せず,カシューナッツの誤摂取が判明したため救急要請した.到着時バイタルは血圧88/38mmHg,心拍数132回/分,呼吸数24回/分,SpO2 96%(室内気下),体温36.9度,JCS I-1.全身状態不良,ぐったり,全身性紅斑,頻脈,血圧軽度低下があり,アナフィラキシーショックと診断され,速やかにアドレナリン筋肉注射された.その後も低血圧が遷延し追加で2回のアドレナリン筋肉注射を要した。また呼吸苦,低酸素血症に対して1回アドレナリン筋注を要し,計4回のアドレナリン筋注を要した。4回のアドレナリン筋肉注射を要した本症例は稀にみる重症であった.重症化した原因は,食物がカシューナッツであったこと,教室掃除という運動負荷によってアナフィラキシーが増幅されたこと、初期治療の遅れ,病着後も適切なタイミングでアドレナリンの筋肉注射を行えなかったことの複合要因と考えられる.重症化を防ぐにはアドレナリンの早期投与が重要である。(著者抄録)
DOI 10.24488/jtwmu.94.1_10
文献番号 2024270440