オマタ タク   OMATA Taku
  小俣 卓
   所属   医学部 医学科(附属八千代医療センター)
   職種   准教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 外転神経麻痺が先行し顔面神経麻痺も併発したランゲルハンス細胞組織球症
掲載誌名 正式名:脳と発達
ISSNコード:00290831/18847668
掲載区分国内
出版社 (一社)日本小児神経学会
巻・号・頁 54(4),266-269頁
著者・共著者 藤本 遼†*, 村上 淑, 児玉 一男, 青山 弘美, 小俣 優子, 高橋 喜子, 中澤 僚子, 小俣 卓
担当区分 最終著者
発行年月 2022/07
概要 ランゲルハンス細胞組織球症(Langerhans cell histiocytosis;LCH)は様々な臓器で増殖するため病変は全身におよぶ。骨病変としては、錐体尖に好発するが、錐体尖は正常変異として左右差を認めることがあり、腫瘍との鑑別が重要である。今回、LCHが錐体尖に原発したため、診断に苦慮した症例を経験したので報告する。症例は8歳男児で、入院2週間前より頭痛、悪心、右外転神経麻痺を認め、血液検査、頭部CTを施行したが異常は認めなかった。頭部MRIで錐体尖の左右差を認めたものの、明らかな異常を指摘し得なかった。経過観察中に右顔面神経麻痺も併発したため、頭部CTでの骨条件、造影MRIを追加したところ、右錐体尖に骨破壊像を伴う腫瘤を認め、中等度の増強効果が認められた。入院後に生検術を施行し、LCHと診断した。本症例は、外転神経麻痺と顔面神経麻痺を併発した経過から錐体尖部付近の病変を疑い施行した。頭部CTの骨条件での骨破壊像および造影MRIでの腫瘤への造影効果を認めたことが診断の決め手となった。錐体尖部の腫瘤性病変の鑑別には、正常構造の画像所見の正確な知識とともに、頭部CTの骨条件や造影MRIが有用であることを再認識させられた症例であった。(著者抄録)
DOI 10.11251/ojjscn.54.266
文献番号 2022279479