ムラガキ ヨシヒロ   Muragaki Yoshihiro
  村垣 善浩
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   客員教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 院内における医療機器と電線ラインに係わるアクシデント・インシデント調査
掲載誌名 正式名:医療の質・安全学会誌
ISSNコード:18813658/18823254
掲載区分国内
巻・号・頁 17(4),399-407頁
著者・共著者 田中顯†, 吉光喜太郎, 山口智子, 正宗賢, 村垣善浩
発行年月 2022/11/24
概要 シソーラス用語: 機器機能不全, 後向き研究, *電気配線, 保健医療施設環境, *インシデント・レポート
チェックタグ:ヒト
目的:医療機器からの各種ラインは増加傾向にあり,それに伴う医療アクシデント・インシデント(以下A/Iと記す)も増加している.効果的な対策の一つは物理的にラインをなくすことであり,電線ラインのワイヤレス化がA/I抑制に貢献できると我々は予測した.しかし電線ラインのA/Iについて詳細な調査は渉猟しえた限り見当たらない.そこで今回我々は医療現場の電線ラインにおけるA/Iの原因や現状対策を調査した.方法:事例調査は日本医療評価機構ホームページ医療事故情報収集等事業の事例検索から行った.次に検索結果の内容を発生場所,医療機器,電線の部位に分類し,A/I発生件数の分布形態とその理由を検討した.そして発生状況とその原因を考察した.結果:2010~2019年における調査結果,事例検索可能なものは104,659件,そのうち電線ラインに係わる検索結果は401件であった.A/I発生場所は,病室が34%(135件)と最も多く,手術室が27%(109件),ICU12%(49件)と続き,3ヶ所合計で73%であった.医療機器別では118機種と多くに分散していた.発生部位別では,「機器-電源」を繋ぐ電源ラインが182件(45%)と最も多かった.A/Iの発生状況は「不通電」「抜け」が多く,その原因は,「接続忘れ」「取り違い」など,66%がヒューマンエラーであった.その対策として92%が教育・周知や手順書見直しなど"人力による対策"であった.結論:効果的な対策の一つはライン数を減らすことであり,電線ラインのワイヤレス化もA/I抑制の一助になると考えられた.(著者抄録)
DOI 10.11397/jsqsh.17.399
文献番号 2023062917,