クロダ ハジメ   Kuroda Hajime
  黒田 一
   所属   医学部 医学科(附属足立医療センター)
   職種   教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 クラミジア感染が一因と考えられた広汎子宮全摘術後難治性イレウスの1例
掲載誌名 正式名:産科と婦人科
ISSNコード:03869792
掲載区分国内
出版社 (株)診断と治療社
巻・号・頁 77(4),463-466頁
著者・共著者 若佐谷 敦, 高橋 佳容子, 大和田 倫孝, 厚木 右介, 石田 洋一, 山田 哲夫, 黒田 一, 佐藤 郁夫
発行年月 2010/04
概要 27歳女。不正性器出血の精査で子宮頸癌Ib1期と診断され、広汎子宮全摘術および骨盤リンパ節郭清術を施行した。手術は順調に終了し、卵巣は腸骨上部に移動・温存し、後腹膜は無縫合として、骨盤底にセプラフィルムを貼付した。術後5日に腹痛と嘔吐が出現し、腹部X線・CTでは小腸ガスおよび鏡面像が著明であった。術後イレウスと診断し、保存的治療を行ったが改善・再燃を繰り返し、術後30日に腹腔鏡下イレウス解除術を施行した。腹腔内には中等量の淡黄色腹水の貯留を認め、一塊となった小腸が骨盤内に嵌頓し、骨盤底、特に右側と強固に癒着していた。腸管の癒着を剥離した後、再発を考慮して回腸を30cm切除した。また、肝周囲炎も認めたため、クラミジアによる腹腔内感染症と考え、術後塩酸ミノサイクリンを投与した。病理組織所見でクラミジア頸管炎の所見を認め、血清クラミジア抗体検査ではIgA(+)、IgG(+)を確認した。以後は経過順調で、子宮全摘後8ヵ月の現在、再発はない。
文献番号 2010170436