アリイズミ シユンイチ   Ariizumi Shiyun'ichi
  有泉 俊一
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   准教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読なし
表題 レンバチニブメシル酸塩が著効した高度門脈腫瘍栓合併肝細胞癌の1症例
掲載誌名 正式名:Liver Cancer
ISSNコード:13411926
掲載区分国内
出版社 (株)アークメディア
巻・号・頁 26,29-34頁
著者・共著者 片桐聡†, 倉持英和, 杉下敏哉, 丹羽由紀子, 石多猛志, 毛利俊彦, 堀部文倫, 今西 啓, 生形 盟, 鬼澤俊輔, 太田正穂, 新井田達雄, 有泉俊一, 山本雅一, 中野雅行*
発行年月 2021/01
概要 症例は79歳、女性。2004年、胃癌にて胃切除施行時にC型肝炎を指摘された。S7に7cmの単純結節型HCCを認め当院紹介となった。Child-pugh A、ICGR15 13%、AFP19,481ng/mL、HCV-RNA(TagMan-PCR)5.9IU/mL。2018年8月に開腹S7切除を施行した。病理は7.5cmの低分化型HCC vp1 im1で非癌肝はF4であった。術後にAFPは64ng/mLまで下がったが4ヵ月目には3,107ng/mLまで再上昇し、右葉に多発再発を認めた。ミリプラチンによるTACE、CDDP+5FUによる肝動注療法を行うもAFPは65,931ng/mLまで上昇、主腫瘍は12cmまで塊状発育し、左枝と本幹への門脈腫瘍栓と多発肺転移を認めた。レンバチニブメシル酸塩を年齢(79歳)、体重(48kg)を考慮し4mgから開始した。副作用は認めずに4mgのまま治療を継続した。3ヵ月後にAFPは12,398ng/mLまで低下し、主腫瘍は3cm縮小、左枝と本幹の門脈腫瘍栓と多発肺転移は消失した。その後AFPは969ng/mL、腫瘍は2cmまでになった。今後は経過をみて肝切除まで検討している。Vp4肝細胞癌にレンバチニブメシル酸塩4mgが著効した症例を報告する。(著者抄録)
文献番号 2021179133