イチカワ ジユンコ
Ichikawa Jiyunko
市川 順子 所属 医学部 医学科(附属足立医療センター) 職種 教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 最先端医療の今 貯蔵血中と輸血後の赤血球膜骨格の変化 安全な輸血管理のための戦略 |
掲載誌名 | 正式名:Medical Science Digest ISSNコード:13474340 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | (株)ニュー・サイエンス社 |
巻・号・頁 | 46(11),709-713頁 |
著者・共著者 | 市川 順子 |
担当区分 | 筆頭著者 |
発行年月 | 2020/10 |
概要 | 赤血球膜骨格は膜変形能、膜安定性の機能を担う。輸血の貯蔵棄間中に赤血球膜骨格は機能的、形態学的な変化を生じる。こうした変化は、Stored lesionsとして知られ変形能の低下、有棘赤血球や球状赤血球の割合が貯蔵期間に応じて増大する。輸血後の変形能の低下は、変形能が低下した血液製剤の使用によって生じ、その低下度は容量に依存する。自己血製剤では貯蔵期間が長くても変形能の低下が小さい。貯蔵中の変化は、貯蔵期間のみならず保存液の種類、放射線照射などにも影響を受ける。赤血球の変形能低下は、酸素運搬能低下、血液粘度増加、微小循環障害を引き起こす。こうした弊害を小さくするために、古い赤血球を単純な洗浄によって変形能を回復させる研究もなされている。赤血球膜骨格の形態・機能の研究は、寿命のメカニズムの一部を明らかにし、安全な輸血管理に資するのみならず、先天性、後天性の赤血球膜骨格異常症の病態や治療への指標になる。(著者抄録) |
文献番号 | 2020380354 |