イグチ シゲカズ   Iguchi Shigekazu
  井口 成一
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   非常勤講師
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 Mycolicibacterium wolinskyiによる人工膝関節置換術後膝関節炎の1例
掲載誌名 正式名:日本臨床微生物学会雑誌
ISSNコード:2434866X
掲載区分国内
出版社 (一社)日本臨床微生物学会
巻・号・頁 30(2),80-84頁
著者・共著者 徳田 美香, 曽木 広信, 吉田 敦, 阿保 一茂, 松谷 暁, 水島 遼, 鎌田 啓佑, 板倉 泰朋, 井口 成一, 鵜澤 豊, 荒井 裕子, 菊池 賢
発行年月 2020/03
概要 人工膝関節・股関節置換術の3ヵ月後,膝関節創部の腫脹と疼痛を主訴とするMycolicibacterium wolinskyi(旧属名,Mycobacterium)人工膝関節感染例を経験した。M.wolinskyiによる感染症は非常に稀であり,整形外科領域での分離例は国内で2例目(世界で5例目)である。創部のデブリードマン時の膿より染色性の乏しいグラム陽性桿菌が分離され,培養2日目に血液寒天,チョコレート寒天培地上にコロニー形成を認めたため,迅速発育性抗酸菌を疑い,sodA,hsp65,rpoBのシークエンスによりM.wolinskyiと同定した。CLSIに準拠した微量液体希釈法ではamikacin,ciprofloxacin,moxifloxacin,minocycline,linezolidに感性を示した。2回のデブリードマンと抗菌薬変更の後,改善を認め退院となった。近年,迅速発育性抗酸菌感染症が増加しており,本症例のような稀な菌種についても,同定,薬剤感受性が治療方針や薬剤選択につながることから,臨床微生物検査室では注意が必要である。(著者抄録)
文献番号 2020261376