ハルタ シヨウジ
Haruta Shiyouji
春田 昭二 所属 医学部 医学科(附属八千代医療センター) 職種 准教授 |
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論文種別 | 症例報告 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | プロカインアミド治療中にQT延長を伴う失神発作と心不全をきたした高齢者の1例 |
掲載誌名 | 正式名:TDM研究 ISSNコード:09111026 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | (一社)日本TDM学会 |
巻・号・頁 | 29(1),1-6頁 |
著者・共著者 | 山田 雄一郎, 道傳 整, 佐藤 拓真, 小濱 康明, 平田 哲夫, 神島 一帆, 池田 宏美, 岡田 尚之, 杉浦 亮, 岡 俊明, 春田 昭二 |
発行年月 | 2012/01 |
概要 | プロカインアミド(Procainamide:PA)はVaughan Williams分類IA群の抗不整脈薬で、ナトリウムチャネルを抑制し、心筋の興奮性を低下させる。PAの一部は肝臓で代謝され、活性代謝物N-アセチルプロカインアミド(N-acetylprocainamide:NAPA)は、カリウムチャネルを抑制し、不応期を延長することでIII群抗不整脈作用を発揮する。両者特にNAPAは主に腎臓より排出され、高齢者、腎機能障害、心不全例では蓄積しやすく、血中濃度モニタリング(Therapeutic Drug Monitoring:TDM)を行うなど慎重な経過観察が必要である。症例は83歳女性で発作性心房細動にPA1g分4で内服していた。頻度増加のため、2g分4に増量され、42日後に心電図のQT延長をともなう失神発作と心不全を発症した。血中濃度はNAPAの相対的上昇があり、薬物蓄積による催不整脈作用、陰性変力作用が考えられた。内服中止後速やかにQT時間は正常化し、心不全も改善した。身体機能が低下し、薬剤感受性の高い高齢者では慎重な経過観察が重要である。(著者抄録) |
文献番号 | 2012119842 |