ニワ ユキコ
NIWA Yukiko
丹羽 由紀子 所属 医学部 医学科(附属八千代医療センター) 職種 講師 |
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論文種別 | 症例報告 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 膵前十二指腸後門脈の門脈走行異常を伴った十二指腸乳頭部癌の1手術例 |
掲載誌名 | 正式名:日本消化器外科学会雑誌 ISSNコード:03869768/13489372 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | (一社)日本消化器外科学会 |
巻・号・頁 | 47(5),275-280頁 |
著者・共著者 | 清水 大, 藤井 努, 末永 雅也, 丹羽 由紀子, 奥村 徳夫, 神田 光郎, 山田 豪, 竹田 伸, 小寺 泰弘 |
発行年月 | 2014/05 |
概要 | 症例は85歳の女性で,術前の画像診断にて膵前十二指腸後門脈の門脈走行異常を伴う十二指腸乳頭部癌と診断し,亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した.上腸間膜静脈・門脈は膵の腹側から十二指腸の背側を走行しており,門脈壁は薄く脆弱で,膵臓や胆管との癒着は極めて高度であった.剥離に難渋した結果,上腸間膜静脈が狭窄して門脈血栓症を合併し,上腸間膜静脈合併切除を余儀なくされた.左腎静脈グラフトを用いて再建したが血栓を形成し,抗凝固治療用に門脈内カテーテルを留置した.術後は難治性腹水と腸管蠕動不全の管理に難渋したが,側副血行路の発達により腸管壊死を来すことなく軽快した.門脈の走行異常はまれであるが,その中でも膵前十二指腸後門脈は極めてまれである.膵前十二指腸後門脈の門脈走行異常を伴う症例の手術では,脆弱な門脈壁や強固な癒着といった特徴に留意して術式や手術適応につき熟慮する必要があると考えられた.(著者抄録) |
文献番号 | 2014259902 |