コンドウ ツネノリ   Kondou Tsunenori
  近藤 恒徳
   所属   医学部 医学科(附属足立医療センター)
   職種   教授
論文種別 総説
言語種別 日本語
査読の有無 査読なし
招待の有無 招待あり
表題 【ロボット支援腎部分切除術〜困難例の克服〜】Trifecta向上への取り組み
掲載誌名 正式名:Japanese Journal of Endourology
ISSNコード:21861889/21874700
掲載区分国内
出版社 (一社)日本泌尿器内視鏡学会
巻・号・頁 32(2),135-140頁
著者・共著者 近藤 恒徳
担当区分 筆頭著者,責任著者
発行年月 2019/09
概要 ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除(RAPN)は、より細かな視野、繊細な手技により、開腹、腹腔鏡手術にかわり標準的な方法になりつつある。技術的には高難度と呼ばれる症例に対しても適応が拡大されてきているが、技術的に施行可能かどうかの次の段階として、手術が確実かつ効果的に行われているのかどうか、surgical precisionという観点からの評価も必要となっている。腎部分切除の包括的な手術成績の評価としてtrifectaの達成が提唱されている。これは(1)癌制御、(2)腎機能温存、(3)合併症回避、をすべての目標が達成できているかどうかを検討するものである。この3因子を達成しRAPNを成熟した術式にしていくためには、つねに手術手技を改良し、そのたびに成績を見直し、さらに改善していくという過程が重要である。癌制御は最も重要な達成目標であり、短期目標として断端陰性を目標とする。そのためには腫瘍周囲に正常腎組織を少しつけた標準腎部分切除を行う方が良いと考えているが、内包型の腫瘍では腎機能温存、合併症回避の観点から、核出術により被膜ぎりぎりの切除をむしろ考えて良い。腎機能温存には、余計な正常腎組織を切除しないようにすること、血管、尿路をよく確認し、できるだけこうした組織を温存する様にすることが重要と考えている。合併症予防には、early unclampingによる動脈性出血の確認止血、血管クリップ、腎盂の確実な閉鎖などが重要なポイントであると考えている。いずれにしても全阻血による無血野で、組織をよく確認しながら、鋭的切除だけではなく鈍的切除を行い、温存すべき組織を温存していくという意識を強く持ち切除を行う事がtrifecta達成のポイントであると考えている。(著者抄録)
文献番号 TB06410002<Pre 医中誌>