イトウ ナオコ
Itou Naoko
井藤 奈央子 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 助教 |
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論文種別 | 総説 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
招待の有無 | 招待あり |
表題 | 非典型溶血性尿毒症症候群に対するエクリズマブ治療 |
掲載誌名 | 正式名:日本小児腎不全学会雑誌 ISSNコード:13415875 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | 日本小児腎不全学会 |
巻・号・頁 | 35,46-55頁 |
著者・共著者 | 井藤 奈央子 |
発行年月 | 2015/07 |
概要 | 非典型溶血性尿毒症症候群(atypical hemolytic uremic syndrome:aHUS)の主な病態は、補体調節因子の遺伝子異常による、第二経路を主体とした補体経路の過度な活性化である。従来、唯一の治療法であった血漿治療の効果は十分とは言えず、腎死率や死亡率が高い予後不良の疾患であった。近年このaHUSに対し、抗C5ヒト化モノクローナル抗体であるエクリズマブが用いられるようになり、小児でもその高い有効性が報告され、腎予後や生命予後の改善が期待されている。本治療の最大の特徴は、血小板数回復など血液学的寛解が速やかにかつ高率に得られる点で、血漿治療抵抗例では重篤な多臓器障害をきたす前に寛解に導き、血漿治療依存例では血漿治療からの離脱を可能にした。また腎移植領域でも、再発率や移植片喪失率の高いaHUSに対してエクリズマブは有効と考えられる。しかし本治療には髄膜炎菌感染症のリスクや高額な医療費などの問題点もあり、適正な使用のもと、その適応と治療期間は今後検討されるべき課題である。(著者抄録) |
文献番号 | 2016014303 |