ナカミゾ ムネナガ
Nakamizo Munenaga
中溝 宗永 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 特任教授 |
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論文種別 | 症例報告 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 頭頸部放射線治療後晩期に発症した進行性嚥下障害に対して桂枝人参湯が有効であった1例 |
掲載誌名 | 正式名:耳鼻咽喉科・頭頸部外科 ISSNコード:09143491/18821316 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | (株)医学書院 |
巻・号・頁 | 79(8),589-593頁 |
著者・共著者 | 三枝英人†, 中村毅, 愛野威一郎, 中溝宗永, 小町太郎, 粉川隆行, 松岡智治 |
発行年月 | 2007/07 |
概要 | 症例は66歳男性で、32歳時に中咽頭(扁桃)原発悪性リンパ腫に対してコバルトによる全頸部照射を受けた。治療実施約10年後から口内乾燥感に伴う嚥下障害感を自覚していたが、徐々に悪化し、固形物の嚥下困難が出現するようになった。各種所見から、嚥下障害の主原因は、放射線治療晩期合併症による組織の線維化、特に食道入口部の線維性狭窄と考えられた。食道入口部狭窄に対する拡張療法により、改善が得られた。しかし、その後、嚥下困難が再燃・進行した。前回と比べ、舌骨・喉頭の挙上運動距離の低下、咽頭蠕動波の振幅縮小、食道入口部の開大悪化を認めた。体力低下もみられた。桂枝人参湯を投与したところ、内服数日後から嚥下困難が軽減し、10ヵ月後には喉頭挙上、食道入口部開大、造影剤の食道入口部通過の改善が確認された。桂枝人参湯投与開始から2年を経て、若干の悪化がみられるものの、楽しみ程度の経口摂取継続が可能である。 |
文献番号 | 2007262495 |