ナカミゾ ムネナガ   Nakamizo Munenaga
  中溝 宗永
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   特任教授
論文種別 総説
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 喉頭挙上に左右差があることに起因する嚥下障害とその対応
掲載誌名 正式名:日本気管食道科学会会報
ISSNコード:00290645/18806848
掲載区分国内
出版社 (NPO)日本気管食道科学会
巻・号・頁 52(1),1-9頁
著者・共著者 三枝 英人, 中溝 宗永, 新美 成二, 八木 聰明
担当区分 2nd著者
発行年月 2001/02
概要 喉頭挙上の左右差が著しいことに起因する嚥下障害患者4名を経験した.このうち2名は下咽頭部分切除術後,大胸筋皮弁で再建された症例,1名は甲状腺亜全摘,一側のみの拡大頸部郭清術,縦隔郭清術,麻痺側声帯へのコラーゲン注入術後の症例,もう1名は胸部食道摘出,胃管による再建,左側披裂軟骨内転術後の症例であった.4名とも声門閉鎖はほぼ完全であった.バリウムを使用したVTR嚥下透視検査の結果,以下のごとく特異な嚥下障害のパターンを呈していることがわかった.喉頭が患側に傾いて挙上する時,ボーラスは主に患側梨状陥凹を通過する.それに対して,健側梨状陥凹を通過するボーラスは比較的少ない.喉頭挙上が終了する頃,患側梨状陥凹を通過しきれなかったボーラスが声門,気管にオーバーフロウする.この時,健側梨状陥凹にも残留したボーラスが貯留している.次の嚥下時に,健側に貯留したボーラスが更にオーバーフロウする.これらの症例に,顎引き嚥下を行ってみたが,無効であった.次に患側への頸部回旋を指導してみた.患側梨状陥凹を通過するボーラスは減ったが,健側梨状陥凹へ貯留しオーバーフロウするボーラスは増えてしまった.そこで,やや患側に頸部回旋した上で,頬杖をつくような頭位を設定してみた.その結果,誤嚥は著明に改善した
DOI https://doi.org/10.2468/jbes.52.1
文献番号 2001167443