コバヤシ ヒロヒト
Kobayashi Hirohito
小林 博人 所属 医学部 医学科(附属足立医療センター) 職種 准教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
招待の有無 | 招待あり |
表題 | 【免疫細胞療法の新たな展開】ヒトγδ型T細胞 基礎と臨床応用 |
掲載誌名 | 正式名:Biotherapy ISSNコード:09142223 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | (株)癌と化学療法社 |
巻・号・頁 | 23(1),37-44頁 |
著者・共著者 | 小林 博人, 田中 義正 |
担当区分 | 筆頭著者 |
発行年月 | 2009/01 |
概要 | γδ型T細胞は、感染や腫瘍に対する自然免疫を担っている。活性化γδ型T細胞が示す抗腫瘍作用を利用した免疫療法への応用が期待されている。われわれは、γδ型T細胞を用いた免疫療法の安全性と抗腫瘍効果を検討する臨床試験を行った。臨床試験は、肺またはリンパ節転移を有するstage IVの腎癌患者に対して行われた。アフェレーシスで末梢血単核球を採取し、2-メチル-3-ブテニル-1-ピロリン酸(2M3B1PP)でγδ型T細胞を刺激しインターロイキン-2(IL-2)で増殖させた。活性化γδ型T細胞をゾレドロン酸とテセロイキンとともに経静脈的に投与した。本稿では、代表的な3症例を示した。症例1では、複数の肺転移が6回の治療後に消失し、試験終了1年後でも特に治療をせず完全奏効を維持している。症例2では、月1回の治療で転移巣が2年以上にわたり変化を認めていない。また、末梢血単核球中に占めるγδ型T細胞の割合は、治療開始後には10倍に増えていた。症例3では、2コースの化学療法との併用で相乗効果が認められた。自己活性化γδ型T細胞を用いた養子免疫療法は、転移を有する癌に対し安全で有効な治療となり得ると考えられた。(著者抄録) |
文献番号 | 2009116172 |