ヌノダ シンイチ
Nunoda Shin'ichi
布田 伸一 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 特任教授 |
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論文種別 | 総説 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 小児心臓移植後の移植後リンパ増殖性疾患(PTLD) |
掲載誌名 | 正式名:東京女子医科大学雑誌 略 称:東女医大誌 ISSNコード:00409022/24326178 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | 東京女子医科大学学会 |
巻・号・頁 | 87(臨増1),E40-E47頁 |
著者・共著者 | 加藤文代†*, 布田伸一 |
担当区分 | 最終著者 |
発行年月 | 2017/05 |
概要 | 移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)は、小児心臓移植後のmorbidityとmortalityに影響する移植後慢性期の重大な合併症である。PTLDの80%以上の症例ではB細胞起源で、Epstein-Barr virus(EBV)感染を認める。EBV陽性PTDLは、EBV特異的細胞障害性T細胞の機能不全を背景としたEBV感染不死化B細胞の制御不能な増殖を病態とする。リンパ組織の反応性増殖から悪性リンパ腫まで幅広い疾患スペクトラムを呈する。PTLDのリスクファクターとして、免疫抑制状態、EBV感染状態、移植時年齢、移植からの期間、人種などがあげられる。小児期で、EBV陽性ドナーからEBV陰性レシピエントへの心臓移植例では高率に発症する。ハイリスク症例では、定期的EBV-DNA量のモニタリング検査が早期診断に有用である。腹部症状や呼吸器症状など多彩な臨床像を呈するため、まずはPTLDを疑うことが診断の第一歩といえる。治療の目標はPTLDの消失とともに移植臓器の機能を維持することにある。免疫抑制薬の減量、抗ウイルス療法、化学療法に加え、リツキシマブやエベロリムスの導入がPTLD治療成績の改善をもたらした。(著者抄録) |
DOI | 10.24488/jtwmu.87.Extra1_E40 |
文献番号 | 2017399804 |