イイダ トモヒロ
Iida Tomohiro
飯田 知弘 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 教授・基幹分野長 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 内境界膜下出血およびRoth斑を呈した貧血網膜症の一例 |
掲載誌名 | 正式名:眼科臨床紀要 ISSNコード:18825176 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | 眼科臨床紀要会 |
巻・号・頁 | 12(9),682-686頁 |
著者・共著者 | 河合 萌子, 丸子 一朗, 河野 泰三, 飯田 知弘 |
担当区分 | 最終著者 |
発行年月 | 2019/09 |
概要 | 背景:貧血網膜症は、貧血が原因で生じる網膜病変で、網膜出血、白斑、静脈拡張、Roth斑などがみられる。今回Roth斑と内境界膜下出血が生じ、網膜細動脈瘤破裂との鑑別が困難であった症例を経験したので報告する。症例:51歳女性。既往歴に高血圧、大動脈解離、貧血がある。突然の左眼視力低下を自覚し、近医で黄斑部出血を伴った網膜細動脈瘤破裂が疑われ紹介となった。初診時の左眼矯正視力は0.2。眼底には中心窩上鼻側の網膜血管近傍に小円形の白色病変があり、それに連なるように中心窩を含む1/2乳頭径大の内境界膜下出血がみられた。光干渉断層計(OCT)では白色病変部は網膜内層に高反射があるものの、同部位の光干渉血管断層撮影(OCTA)では血流情報を示唆する高輝度像はみられなかった。血液検査でヘモグロビン濃度は7.8g/dLと高度の貧血があった。貧血網膜症は否定されないが、形態上網膜細動脈瘤破裂と診断した。硝子体手術で内境界膜剥離および網膜前出血除去を行い、1週間後には白色病変は消失し、矯正視力は1.0まで回復した。術後のOCTAでは消失した白色病変部位における血流異常は確認できなかった。結論:本症例の内境界膜下出血は貧血網膜症によるものであり、白色病変はRoth斑であると考えられた。網膜細動脈瘤破裂が疑われる症例でも貧血網膜症も鑑別の一つであり、注意が必要である。(著者抄録) |
文献番号 | T912170003<Pre 医中誌> |