イシヅカ ツトム   Ishidzuka Tsutomu
  石塚 敏
   所属   その他 その他
   職種   臨床検査副技師長
論文種別 総説
言語種別 日本語
査読の有無 査読なし
表題 【拒絶反応の診断と治療】 拒絶反応の予防(特に抗HLA抗体陽性例)
掲載誌名 正式名:腎移植・血管外科
ISSNコード:0915-9118
掲載区分国内
巻・号・頁 19(2),159-165頁
著者・共著者 石田 英樹, 尾本 和也, 西田 隼人, 白川 浩希, 清水 朋一, 古澤 美由紀, 石塚 敏, 田邉 一成
発行年月 2008/03
概要 抗HLA抗体が関与する拒絶反応は、急性細胞性拒絶反応とは異なり移植腎喪失という悲劇的な結末の可能性を常に伴うハイリスクな病態である。移植腎生検において傍毛細血管領域へのび漫性のC4dの沈着、尿細管炎および糸球体炎などが観察され、患者の血清中には抗ドナー抗体が検出される。治療戦略としては、抗HLA抗体の除去および抗体産生の抑制である。現時点での具体的な選択肢としては、血漿交換療法(血液吸着)、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェティール、大量ガンマグロブリン療法、抗CD20抗体(リツキシマブ)および脾臓摘出などがあり、施設間によってこれらの組み合わせや投与量は異なるものの、クロスマッチ陽性患者を陰性化(脱感作)させ、移植に導くことに成功している。さらに近い将来、よりB細胞を選択的に抑制したり、選択的T細胞活性阻害剤も脱感作療法の新たな選択肢として臨床の場に登場するかもしれない。この項では現在、抗HLA抗体陽性患者に対して行われている脱感作のための治療戦略のそれぞれについて概説し、最後に当科で行われている脱感作療法の実際についてお話する。(著者抄録)
文献番号 2008170329