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ツルタ ユウキ
TSURUTA Yuuki
鶴田 悠木 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 非常勤講師 |
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| 論文種別 | 原著 |
| 言語種別 | 日本語 |
| 査読の有無 | 査読なし |
| 表題 | 軽度~中等度の慢性腎臓病における脂質異常症に対するエゼチミブの効果 |
| 掲載誌名 | 正式名:新薬と臨牀 ISSNコード:0559-8672 |
| 掲載区分 | 国内 |
| 巻・号・頁 | 64(9),990-995頁 |
| 著者・共著者 | 宮部 陽永†, 鶴田 悠木, 森山 能仁, 新田 孝作 |
| 担当区分 | 2nd著者 |
| 発行年月 | 2015/09 |
| 概要 | 背景:脂質異常症と慢性腎臓病(CKD)の関連が報告されているが、小腸コレステロールトランスポーター阻害薬(エゼチミブ)の推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate;eGFR)や尿中アルブミンに対する影響についての報告は少ない。対象および方法:2009年3月から2010年2月にかけて東京女子医科大学病院腎臓内科における外来患者のうち、CKDステージ2~4(eGFR15~89mL/min/1.73m2)で、低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)140mg/dL以上、またはトリグリセライド(TG)150mg/dL以上を満たし、エゼチミブを開始された患者を対象として観察研究を行った。主要評価項目はeGFRと尿中アルブミンクレアチニン比(albumin creatinine ratio;ACR)の変化とし、エゼチミブ投与開始前1年間と投与開始後1年間の変化を比較した。またCKDの危険因子とされるnon HDLコレステロール(non HDL-C)や、non HDL-C/HDLコレステロール(HDL-C)比の変化についても検討した。結果:平均年齢62.6±10.2歳のCKD患者(平均eGFR52.8±18.6mL/min/1.73m2)30例にエゼチミブ10mg/日を開始したところ、eGFRはエゼチミブ開始前1年で-1.8±6.8mL/min/1.73m2、開始後1年で-2.7±9.6mL/min/1.73m2と低下を認めたが、変化量に有意差は認めなかった(p=0.716)。ACR(n=21)は開始前1年で133.6±657.1mg/gCrの増加を認めたが、開始後1年は8.2±465.0mg/gCrと増加は抑制傾向だった(p=0.5307)。また、non HDL-Cは、開始前1年は-3.6±30.8mg/dLの低下だったが、開始後1年には-25.3±35.8mg/dLと有意な低下率の増加を認めた(p=0.0408)。結論:エゼチミブはnon HDL-Cを低下させ、ACRの増悪を改善させる傾向を認めたが、腎機能障害に対する影響は、さらなる検証が必要である。(著者抄録) |
| 文献番号 | 2015342412 |