ツチヤ ケン
Tsuchiya Ken
土谷 健 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 特任教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 本邦における維持透析患者のHIV感染陽性率 維持透析患者受け入れ施設を対象とした全国アンケート調査に基づく報告 |
掲載誌名 | 正式名:日本透析医学会雑誌 ISSNコード:1340-3451 |
巻・号・頁 | 47(10),623-628頁 |
著者・共著者 | 柳澤 如樹, 味澤 篤, 今村 顕史, 菅沼 明彦, 土谷 健, 新田 孝作, 安藤 稔 |
発行年月 | 2014/10 |
概要 | 抗HIV薬の進歩によりHIV感染者の生命予後は著明に改善し、欧米では透析に至るHIV感染患者数の増加が報告されている。一方、本邦のHIV陽性維持透析患者数は不明である。本研究は、これを明らかにするとともに、一般維持透析施設におけるHIV陽性患者受け入れの実態を調査する目的で、全国の維持透析施設を対象としてアンケート調査を行った。2012年10月末に日本透析医学会施設会員3,845施設にアンケート調査票を郵送し、12月末までに1,951施設から回答を得た(回収率50.7%)。調査対象176,839名の維持透析患者では、42名(0.024%)がHIV陽性者であった(HD38名、CAPD4名)。これまでHIV陽性維持透析患者を受け入れた経験がある施設は96施設(4.9%)で、その過半数が関東地域に存在していた。これらの施設のうち、75施設(78.1%)は、今後もHIV陽性透析患者を受け入れると回答したが、これまでHIV陽性透析患者の受け入れ経験がない1,851施設のうち、55.3%が今後も受け入れることは難しいと回答した。受け入れることが難しい理由として最も多かったのは、「HIV陽性透析患者に対応するための実際的な透析マニュアルが未整備だから」であった。今回の研究結果は、本邦におけるHIV陽性維持透析患者数の推定、および透析施設における受け入れ実態を把握するのに有用であり、新たにHIV医療に出現しつつある社会的問題の一端を明らかにした。(著者抄録) |
文献番号 | 2015045474 |