ハヤシ モトヒロ
Hayashi Motohiro
林 基弘 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 教授 |
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論文種別 | 総説 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | がんの最新治療 各論(15)
転移性脳腫瘍に対するガンマナイフ治療 |
掲載誌名 | 正式名:東京女子医科大学雑誌 ISSNコード:00409022 |
出版社 | 東京女子医科大学学会 |
巻・号・頁 | 83(6),384-390頁 |
著者・共著者 | 田村徳子†, 林基弘 |
発行年月 | 2013/12 |
概要 | Abstract:ガンマナイフ治療は脳腫瘍、脳動静脈奇形、機能的疾患に対して「頭を切り開かない治療」として脳神経外科領域にて広く行われている。現在、がん治療において、化学療法の進歩や分子標的薬の台頭により、治療成績が向上してきている。その一方で脳転移症例において、全身状態が比較的良好に保たれていることも多く、脳転移巣のコントロールが重要になってきている。脳転移治療の目的は、脳転移による患者QOLの低下を防ぎ、できるだけ長くuseful lifeを送れるようにすることである。脳転移の状況、全身状態、生命予後などで評価を行い、手術摘出、定位放射線治療、放射線治療を組み合わせて治療にあたることが必要である。ガンマナイフ治療は高線量一括照射で病変部へ高いエネルギーで治療効果をもたらすため、病変周囲の正常脳組織への過剰照射は、極力避けなければならない。治療に際しては、詳細な画像診断を行った上で、照射野が正常脳組織へ及ばないよう、治療計画をたてる。治療後は、MRIによる画像診断、神経症状の経過観察が必要である。経過中に新規病変がみられた場合には、再治療が可能である。また、局所再発が疑われた場合の診断は困難であることが多く、全身状態やPET画像をもちいて、検討しなければならない。脳転移に対するガンマナイフ治療は、短期間で開頭せずに腫瘍コントロールが可能である。原疾患の治療医とガンマナイフ治療医がよくコミュニケーションをとりながら、治療に取り組むことが必要である。(著者抄録) |
文献番号 | 2014122953 |