イセキ ヒロシ   Iseki Hiroshi
  伊関 洋
   所属   医学研究科 医学研究科 (医学部医学科をご参照ください)
   職種   特任顧問
論文種別 総説
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 内視鏡外科手術における研究と治療の進歩 
(8)内視鏡の今後の展望
掲載誌名 正式名:東京女子医科大学雑誌
ISSNコード:00409022
巻・号・頁 82(6),347-352頁
著者・共著者 伊関洋†, 村垣善浩, 田村学, 生田聡子, 鈴木孝司, 本郷一博
担当区分 筆頭著者
発行年月 2012/12
概要 Abstract:開発を進めているSmart Cyber Operating Theater(SCOT)は、情報技術(IT)やスマート化技術により、高度に安全化、快適化、省エネ化された、近未来型手術室である。最近では、診断と治療の融合が進み、診断の結果を基に治療が行われ、その治療の結果を直ちに評価し、次の治療方針を決定する診断即治療の時代となった。診断と治療がシームレスに移行し、短時間での診断とその結果に基づく治療方針が提示され、診断結果を即時に治療に反映すると同時に、その治療行為に基づく結果が即時に評価されるのである。すなわち、物理的制約や肉眼手術に比べて情報量の少ない内視鏡手術において、現状を術中にリアルタイムに探査し、治療操作を加える範囲の状況を明確に評価し、最適な治療法・手段の選択をすることを実現するためには、従来の肉眼的外科治療を超える外科医の新しい目・手・脳に相当する技術および運営するシステムの構築が必須である。SCOTのベースとなった東京女子医科大学病院インテリジェント手術室は、2000年に構築されて以来毎年100症例を越える悪性脳腫瘍摘出手術を実施しており、日本一の症例数を誇る。当手術室には術中MRIを始め、リアルタイムアップデートナビゲーションシステムなど、最先端技術を駆使して開発された手術支援機器が導入されている。また、手術中に取得された情報は、手術スタッフが手術室内大画面モニタで共有できるだけでなく、同時に手術室外にいるスーパーバイザーの元にネットワーク配信されており、執刀医へ指示を送り、意思決定を支援することができる。この「戦略デスク」と称されるシステムの有用性はこれまでに多岐にわたって報告されている。当手術室では常に最先端の研究が行われており、同時に新たに次世代型インテリジェント手術室に導入が期待される新規技術の開発も行っている。(著者抄録)
NAID 120005290910