オガワ マサキ   Ogawa Masaki
  小川 正樹
   所属   医学部 医学科(附属八千代医療センター)
   職種   教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 大規模災害時のHLA型適合血小板輸血入手と広域母体搬送に関する問題点 骨髄異形成症候群合併妊娠の1例
掲載誌名 正式名:日本周産期・新生児医学会雑誌
略  称:J Jpn Soc Perin Neon Med
ISSNコード:1348-964X
巻・号・頁 48(1),148-151頁
著者・共著者 佐藤 恵, 佐藤 朗, 鎌田 久美子, 森 耕太郎, 長尾 大輔, 小川 正樹, 芹沢 麻里子, 小林 隆夫, 寺田 幸弘
発行年月 2012/05
概要 症例は35歳で、以前より骨髄異形成症候群(MDS)を疑われていたが、前回妊娠中に血小板減少が著明となり、MDSの多系統の異形成を伴う不応性血球減少と診断された。自然妊娠が成立し、妊娠31週3日に入院して濃厚血小板(PC)10単位を輸血したが、翌日の血液検査で血小板減少を認め、抗血小板抗体検査で抗HLA抗体陽性が判明した。HLA適合PCの輸血で血小板数は増加したが、ノンストレステスト上変動一過性徐脈が頻繁に発生し、胎児発育が停止したため予定帝王切開の方針としてHLA適合PC70単位を手配した。しかし手術予定日の5日前に大規模震災が発生し、血液ドナーおよび血液センターが被災して手配不能となった。このため秋田から浜松への搬送を決定し、妊娠33週0日に民間航空会社で医師が同乗し広域搬送を行った。翌々日にHLA適合PC輸血を行い、血小板上昇を確認して帝王切開術を施行した。児は1354gの女児で、Apgar scoreは1分後7点、5分後9点であった。