カクタ ユミ
Kakuta Yumi
角田 裕美 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 助教 |
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論文種別 | 症例報告 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 胸部放線菌症と肺扁平上皮癌の同時発症例 |
掲載誌名 | 正式名:日本呼吸器学会雑誌 ISSNコード:1343-3490 |
巻・号・頁 | 49(2),103-107頁 |
著者・共著者 | 奥田良, 出雲雄大, 吉川充浩, 角田裕美, 玉置淳, 永井厚志 |
発行年月 | 2011/02 |
概要 | 症例は87歳、男性。左胸痛と左前胸部腫瘤が出現し精査目的にて当院入院となった。左前胸部に直径15cm大の弾性硬の圧痛を伴う腫瘤を認め、胸部CTにて左胸壁腫瘤影と左上葉に浸潤影を認め、右上葉にも腫瘤影を認めた。左胸壁腫瘤穿刺液のパパニコロー染色にて放射状に広がる細長いフィラメントの菌塊を多数認め、培養にて放線菌が同定され、放線菌症の診断となった。右腫瘤影に関しては肺癌も否定できなかったため、経気管支肺生検(TBLB)を施行するも悪性所見は認めなかった。ペニシリンGにて治療を開始したところ投与10週後に左肺の浸潤影は著明に改善したが、右腫瘤影は増大傾向と治療効果に差があった。右腫瘤影に対し再度TBLBを施行したところ扁平上皮癌の診断となった。放線菌症は肺癌との鑑別が問題となることが多く、まれではあるが肺癌と放線菌症が偶発していることもある。治療の反応性に差がある場合は、悪性疾患を含めた異なる疾患の合併を考える必要があると考えられた。(著者抄録) |
文献番号 | 2011129831 |