アカガワ ヒロユキ
Akagawa Hiroyuki
赤川 浩之 所属 研究施設 研究施設 職種 准教授 |
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論文種別 | 総説 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 脳動脈瘤と遺伝子 |
掲載誌名 | 正式名:東京女子医科大学雑誌 ISSNコード:0040-9022 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 77(5),219-232頁 |
著者・共著者 | 米山琢, 赤川浩之, 恩田英明, 糟谷英俊 |
発行年月 | 2007/05 |
概要 | くも膜下出血は致死性の高い疾患であり、原因となる脳動脈瘤の成因には環境要因とともに遺伝要因の関与が想定されている。我々は世界に先駆けて、脳動脈瘤罹患同胞104対を用いてゲノム全域にわたり連鎖解析を行った。結果、第5番染色体(5q22-31)、第7番染色体(7q11)、第14番染色体(14q22)に疾患との連鎖を認めた。その後、フインランド人の解析では第19番染色体(19q13.3)、日本人の他の解析では、第17番染色体(17cen)、19番染色体(19q13)、X染色体(Xp22)、その他、第1番染色体(1p34.3-36.13)、第2番染色体(2p13)などに連鎖を認めた報告がある。現在、2つの領域(7qと19q)で日本人と白人の両集団で連鎖が確認されており、罹患同胞対と大家系を用いた解析で両領域はそれぞれ連鎖が確認されている。我々は連鎖解析の結果に基づき、最も疾患との連鎖が強い第7番染色体にあるマーカー(D7S2472)近傍、4.6Mbに渡り、168ヶ所のSNP(single nucleotide polymorphism;一塩基多型)を利用して関連解析およびハプロタイプ解析を行った。これにより、ELNの3'UTRからLIMK1全域にかけてのLD block内に疾患感受性領域があることが判明した。さらにELNの3'UTR内に疾患と有意に関連するSNP(G(+639)C)を同定できた。このSNPは、ELNとLIMK1の転写量に影響を及ぼす2ヶ所の機能的SNPを含むat-risk haplotypeのtag SNPであった。その他いろいろな候補遺伝子が、多様な集団において関連解析されているが、未だ確定的な疾患遺伝子は同定されていない。今後は、より大きな集団を利用した遺伝解析や機能解析による原因究明が待たれる。(著者抄録) |
文献番号 | 2007289564 |