イセキ ヒロシ
Iseki Hiroshi
伊関 洋 所属 医学研究科 医学研究科 (医学部医学科をご参照ください) 職種 特任顧問 |
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論文種別 | 総説 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 特集 グリオーマ治療の現状と展望
グリオーマ診断のpitfallとナビゲーションを用いた手術 |
掲載誌名 | 正式名:脳神経外科ジャーナル ISSNコード:18824978/0917950X |
巻・号・頁 | 21(3),192-199頁 |
著者・共著者 | 村垣善浩†, 丸山隆志, 伊関洋, 田中雅彦, 藍原康雄, 新田雅之, 齋藤太一, 田村学, チエルノフミハ, 岡田芳和 |
発行年月 | 2012/03 |
概要 | 抄録
グリオーマの診断は,術前・術後の画像診断,術中迅速標本・術後永久標本による組織学的診断がある.低悪性度グリオーマは脳梗塞と判断されることも多く,若年者で経時的縮小のないT2/FLAIR画像の高吸収病変は注意を有する.MRSやメチオニンPETが有用である.また,血管障害や変性疾患との鑑別には,経過MRIが重要な情報である.術中迅速診断は摘出度を決定する重要な情報であり,病理医との十分な意思疎通による適切な部位の採取が肝要である.病理組織診断もsampling errorを考慮すべきで,定位的生検術ではグレードと組織型両方共の"正解率"が50%以下との報告もあり,今後遺伝子診断が有用な補助診断となる.術後は再発と偽増悪や放射線壊死との鑑別が常に問題となる.今後は診断精度の向上に分子画像診断の発展に期待したい.一方,脳神経外科医としてグリオーマの治療の根幹となる手術において,ナビゲーションはリスク低減と効果向上に貢献する重要な機器である.現在主流は光学式追尾方式でPC画面上に表示する方法である.神経線維の温存のため拡散強調画像やtractography,また主病変摘出のためPET画像を重ねたナビゲーションも報告されている.登録誤差や4〜8mmあるとされる術中変位(brain shift)の存在を認識したうえで摘出に利用するべきであり,brain shiftの解決策は術中MRI,CTや超音波である.3次元画像処理技術の進歩による精緻なシミュレーション画像とナビゲーションとの融合や,術中診断(センシング)技術の進歩による診断即治療システムが次世代の潮流と思われる |
DOI | 10.7887/jcns.21.192 |
文献番号 | 2012150507 |