コダカ ケイコ
小髙 桂子 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | タペンタドールと放射線治療によって、
骨髄線維症患者の腹痛の緩和が得られた1例 |
会議名 | 日本ペインクリニック学会第57回学術集会 |
主催者 | 日本ペインクリニック学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎小髙桂子 |
発表年月日 | 2023/07/14 |
国名 | 日本 |
開催地 (都市, 国名) |
佐賀 |
開催期間 | 2023/07/13~2023/07/15 |
学会抄録 | 日本ペインクリニック学会第57回大会抄録集 30(program) |
概要 | 症例
80代男性 合併症 慢性腎臓病、甲状腺機能低下症 20XX年頃に骨髄線維症と診断されたが積極的治療の希望なく、3年後に芽球が出現し進行性の貧血が生じ、定期的に赤血球輸血を行っていた。脾腫の増大による食欲不振と腹痛が増悪し、アセトアミノフェン1.5g/日処方された上でペインクリニック外来に初診となった。腹痛程度はNRS8/10、食事に関係なく上腹部全体が痛むとのことであった。コンピューター断層撮影(CT)では、脾腫および腸間膜リンパ節腫大が認められたが消化管の通過障害を示す所見はなく、便秘傾向はなかった。併存症の内服薬も多いことから、フェンタニル貼付剤(6.25μg/hr)を開始した。1週間後の再診時には全く効果がないため、慎重に25μg/hrまで増量したが疼痛緩和は得られなかった。このため、巨脾による被膜伸展痛の可能性を考え、タペンタドール100 mg/日を追加したところ、NRS3/10まで低下した。さらに脾臓の縮小効果を期待して放射線治療科を紹介し、通院で5Gy/10回の照射を行った。その結果、食事摂取量も回復し、患者も脾臓の縮小をも実感したことで、患者の生活の質を上げることが可能であった。 |