ヤマザキ ケンジ   KENJI YAMAZAKI
  山崎 健二
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   客員教授
言語種別 日本語
発表タイトル 僧帽弁置換術後周囲逆流に対する再手術
会議名 第47回日本心臓血管外科学会学術総会
主催者 日本心臓血管外科学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎岩朝静子, 早川真人, 津久井宏行, 齋藤聡, 山崎健二
発表年月日 2017/02/28
開催地
(都市, 国名)
東京都
概要 *ポスターセッション/僧帽弁②
【目的】僧帽弁周囲逆流は、その発生機序や時期、手術適応や方法について十分に確立されていないため、検討することとした。【方法】1978年1月から2015年14月までに初回僧帽弁置換術を受けた人のうち、弁周囲逆流に対して再手術を施行した16人を対象とした。【結果】平均年齢66.5±7.6歳、女性9人(56.3%)、僧帽弁の原疾患は、狭窄症14人、閉鎖不全症2人であった。弁周囲逆流発生までの期間は、平均15.9年(159-11525日)、診断から手術までの期間は、平均8.6年(68-4100日)であった。再手術までに、表のごとく理学所見の悪化を認めた(図1)。特に高ビリルビン血症15人(93.8%)、平均MELD score 15.1点と、高値であった。周術期評価では、Euro score mortality 12.2%、Japan Score mortality 11.0%とハイリスクであった。逆流部位はSurgeon’s viewで3-9時(後尖)が12人(80%)、9-3時(前尖)が3人(20%)であった。術式は再弁置換9人、パッチ修復7人であった。病院死亡は4人(肺炎2人・肝不全1人・肺出血1人)で、これらの周術期評価はEuro Score mortality 10%, Japan score mortality 12.1%. MELD Score17.3点と、平均よりもやや高かったが、有意差は認めなかった。生存例と比較して、有意に術前LDHが高く、術後血小板数が低かった(p<0.05)。【結論】弁周囲逆流は、すでに肝機能障害へ陥っている症例を多く認めた。特に、死亡例の術前LDHが高いことから、再手術を早める必要があると思われた。また、ほとんどが後尖側の発生であり、初回手術時に補強を加えるなどの工夫を行う必要があると思われた。