ヌノムラ タカコ
  布村 多佳子
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   准教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 血小板減少を契機に診断に至った小児期発症全身性エリテマトーデスの5例
掲載誌名 正式名:小児リウマチ
ISSNコード:2434608X/24351105
掲載区分国内
出版社 (一社)日本小児リウマチ学会
巻・号・頁 11(1),24-29頁
著者・共著者 加藤 彩, 岸 崇之, 谷 諭美, 山本 陽子, 鶴田 敏久, 宮前 多佳子, 針谷 正祥, 永田 智
発行年月 2020/12/10
概要 血小板減少は,全身性エリテマトーデス(SLE)において,経過中の7〜30%に合併すると報告されており,初期症状として15%以下の患者に認められる.また,二次性免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)の最も多い原因はSLEである.血小板減少を契機に診断に至った小児期発症SLE5例を報告する.発症時年齢は5〜14歳(中央値11歳)で,4例が女児であった.2例は下腿の発疹により,3例は他疾患の検査で偶然に血小板減少に気づかれた.1例が抗リン脂質抗体症候群(APS),4例はITPとして治療されていたが,血小板減少が進行し当院へ紹介となった.当院初診時の血小板数は0.1〜9.3万/μLで,5例とも旧・厚生省研究班小児SLEの診断の手引きの分類基準に合致した.SLE disease activity indexスコアは7〜14点と疾患活動性は高かった.4例は抗リン脂質抗体陽性であり,そのうち2例は抗リン脂質抗体症候群(APS)の診断に合致した.プレドニゾロン静注,もしくはメチルプレドニゾロンパルス療法にて治療開始し,血小板数,SLEの疾患活動性は改善した.治療抵抗性のITPを診た際には,SLEまたはAPSの鑑別を念頭におき自己抗体の検索が必要と考えられる.(著者抄録)
DOI https://doi.org/10.34539/praj.11.1_24
文献番号 W322320004<Pre 医中誌>