クマキリ ジユン
  熊切 順
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 腸管子宮内膜症を術前に診断し,腹腔鏡下に手術し得た一例
掲載誌名 正式名:日本産科婦人科学会東京地方部会会誌
ISSNコード:02885751
掲載区分国内
出版社 (一社)東京産科婦人科学会
巻・号・頁 53(1),10-14頁
著者・共著者 安堂 裕介, 北野 孝満, 熊切 順, 島貫 洋人, 小堀 宏之, 菊地 盤, 北出 真理, 武内 裕之, 木下 勝之
発行年月 2004/03
概要 38歳,0経妊0経産.主訴は月経困難,排便痛,少量の下血.内診上,子宮は前屈でほぼ正常大,両側付属器は触知せず.腟直腸診上,肛門より7cm口側の子宮頸部後方に3cm大の腫瘤を触知し,圧痛を認めた.子宮内膜症の診断にてGn-RH agonistを3ヵ月投与した後,腹腔鏡下に骨盤内を観察した.直腸は腹膜翻転部の上方約5cmのところで後腹膜に埋没し狭窄していた.保存的に経過を観察していたが,その後の検査で,子宮頸部の後方の腫瘤は5cmに増大し,初診時に比べて病巣が進行していた.MRIでは子宮後方の直腸S状結腸部に径5cmのlow intensity areaを認めた.以上より腸管子宮内膜症の増悪と判断し,酢酸リュープロレリンの術前投与後,腹腔鏡下低位前方切除術,回盲部分切除術,端々吻合術,癒着剥離術を行った.病理組織診で直腸・回腸共にマクロ像では線維性の強度の狭窄を認めたが,粘膜面は比較的保たれていた.ミクロ像では固有筋層は著明に肥厚し,漿膜から粘膜固有層に至るまで間質を伴う内膜腺が異所性に増殖していることから,腸管子宮内膜症と診断した.第18病日に退院となった
文献番号 2004201491