クサマ カオル
  草間 薫
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   非常勤講師
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 ワルチン腫瘍から生じた耳下腺癌の2症例
掲載誌名 正式名:耳鼻咽喉科・頭頸部外科
ISSNコード:09143491/18821316
掲載区分国内
出版社 (株)医学書院
巻・号・頁 87(2),177-181頁
著者・共著者 草間 薫, 吉原 俊雄
発行年月 2015/02
概要 症例1(65歳女性)。左耳下部痛が出現後、同部に腫瘤を自覚、徐々に腫瘤が増大し疼痛も増悪したため他院を受診、頸部CTにて左耳下腺内腫瘤を指摘され、著者らの施設へ紹介となった。所見では左耳下部に可動性で弾性硬の腫瘤が触れられたが、顔面神経麻痺や頸部リンパ節腫脹は認められなかった。しかし、頸部エコーでは左耳下腺内下極に低エコーの辺縁鮮明で、不整形の分葉化した腫瘤が描出された。一方、MRIでは左耳下腺下極に分葉化した腫瘤がT1、T2強調像で低信号、Gd造影で不均一に造影された。以上、これらの所見を踏まえ、手術を行なったところ、腫瘍は主に浅葉に存在しており、顔面神経頸枝と合併切除した。その結果、切除標本の病理所見ではワルチン腫瘍より発生した粘表皮癌であった。症例2(77歳男性)。左耳下腺腫脹の自覚から近医と総合病院を受診後、経過観察されていたが、今回、加療目的で著者らの施設へ紹介となった。所見では左耳下腺部に上方は硬く、下方は弾性硬の腫瘤が認められた。また、MRIでは腫瘤下方は分葉状でT1強調像で低信号ほか、T2強調像では上方は耳下腺と等信号であった。一方、Gd造影では腫瘤上方部分が耳下腺よりやや強く、下方は不均一に造影された。以上、これらのことを踏まえて、耳下腺全摘術を施行した結果、病理所見ではワルチン腫瘍から発生した腺癌NOSと診断された。
DOI 10.11477/mf.1411200520
文献番号 2015182570